1.ほととぎす
作詞:井上陽水
作曲:井上陽水
季節はずれなのは ほととぎす
誰が笑ってるも 知らぬまま
咽に血吐みせて狂いなく
あわれ あわれ 山のほととぎす
もうすぐだね 君の家まで
雨が濡らすだけの 田植え唄
黒い牛の背に乗った人
空はみてるだけでこわれそう
長い終わりのない 田植え唄
もうすぐだね 君の家まで
何処へ流れて行く 天の川
渡る船のような流れ星
ぼくの二つの目で 見えるもの
全部 流せ流せ 天の川
2.僕疲れたよ
3.青春流れ者
4.ここからどこへ
5.故郷未だ忘れ難く
作詞:武田鉄矢
作曲:中牟田俊男
東へ走る夜汽車の音に ついついさそわれ家を出て
気付いて見たら一人ぼっちで 見知らぬ街に居た
夢のように流れる月日に 追われ追われて半年過ぎ
街の風にも何とか慣れた 一人すましていたが
心の中まで吹きこむ風が
思い出の風鈴ゆらします
故郷未だ忘れ難く 酒さえ飲まなきゃやさしい親父
故郷未だ忘れ難く なぐられた痛みも忘れました
他人の街の祭りにうかれ うかれうかれて酒を飲み
有明月の照らす道を ひとりぼっちの子守唄
部屋に帰って灯りをつけると 貴方からの手紙がある
忘れかけた人だからと なつかしさだけで読み出すと
二年たったら帰って来てね
インクの文字がにじんでます
故郷未だ忘れ難く 俺のことなど忘れておくれ
故郷未だ忘れ難く 手紙を抱きしめ泣きました
6.風は春風
作詞:海援隊
作曲:千葉和臣
※雀が庭に三羽四羽
縁側でばあちゃんカックリキックルコ
日向でしろはあくびして
風は春風 南風※
雲雀がヒティティヒュティティ昼下がり
菜の花畑に蝶が舞う
みの虫 ゲジゲジ がまがえる
風は春風 南風
むすこは都会に行ったきり
今年の春にももどらない
もうじき田植えになるという
風は春風 南風
便りもこないとじいさんは
あきらめ顔で待ちぼうけ
そろそろ昼餉のしたくだよ
風は春風 南風
(※くり返し)
7.さすらいの譜
8.恋挽歌
9.あなたへのロック
10.節子への手紙
11.荒野より
作詞:武田鉄矢
作曲:中牟田俊男・武田鉄矢
荒れ果てた時代の上を吹き過ぎる風が
今 君にささやく言葉は何ですか
壊れたガラス窓から 差し込む光に
今 君が祈る言葉は何ですか
声高く唄えども自分の唄に
なぐさめられることもなく また
はげまされることもなく
声しぼり唄えども自分の唄は
風に舞う蝶の様に力弱く
※風だけが激しく
風だけが激しく吹く
おまえと俺の心の中へと※
大空を飛び行く あの鳥でさえ
空には住めず 翼を汚し大地に生きる
だから おまえも美しすぎる夢からさめて
さあ 人の流れの中で 夢を見ろ
涙の河を ぬれながら泳いで渡り
苦しみの丘を つまずきながら登りつめても
おまえと俺の休める所はどこにもなく
祈り続ける言葉だけがどこまでも続く
(※くり返し×2)
12.しぐれ坂ブルース
13.心を石に
14.君のお家が遠くなって
作詞:武田鉄矢
作曲:仲井戸麗市
君のお家が遠くなってしまった
君のお家が遠くなってしまった
縁側に立って ちょっと背伸びすれば
君のお家の台所が見えたね
垣根ごしに ピョンとはねれば
君の笑い顔も一緒にはねたヨ
夏になると僕の家の
朝顔が 君の庭のブランコに咲いたヨ
君のお家が遠くなってしまった
君のお家が遠くなってしまった
窓を開けて見えるものと云えば
白い壁のアパートばかり
遠い街に来て君を想うことが
こんなに淋しいとは知らなかったヨ
だから一人窓の中 君の想い出抱きしめて
ピョンと跳ねているのさ
君のお家が遠くなってしまった
君のお家が遠くなってしまった
15.ミスターポーズマン(かっこうばかりの野郎)
16.蝉
作詞:山木康世
作曲:山木康世
蝉が鳴いてる いつからとなく
短い命に 空は高すぎる
落る滴くは いつまで青い
ゆるく流れる 時は影となり
思い出が次々と 梢から
サヨナラの羽根をつけ 飛びたてば
風は背を向ける
蝉が鳴いてる どこか遠くで
短い命に 夏は長すぎる
深い林は どこまで続く
もれる光に 道は遠すぎる
思い出が次々と 梢から
サヨナラの羽根をつけ飛びたてば
夏は背をむける
思い出が次々と 梢から
サヨナラの羽根をつけ 飛びたてば
17.風だけが激しく
18.さよなら
19.母に捧げるバラード
作詞:武田鉄矢
作曲:海援隊
「お母さん、今僕は思っています。僕に故郷なんか、
なくなってしまったんじゃないかと。
そして、ひとつ残っている故郷があるとすれば
お母さん、それはあなた自身です。
あなたは、何から何まで故郷そのものです。
今、こうして静かに目をとじていると、お母さん、
あなたの声が聞こえてくるんです。聞こえてくるんです。」
今も聞こえる あの おふくろの声
ぼくに人生を教えてくれた
やさしいおふくろ
「コラ!テツヤ!何ばしようとかいなこの子は、おまえ、
はよ学校いってこんか。デレーッとして。
近所の人からいつも、おまえ何てウワサされようか、
知っとうとか。タバコ屋の武田ん方の息子は、
フォーク・ソング狂いのバカ息子、バカ息子って、
噂されよっとお。どうしてまた、
こげん頭の悪か子のできたとかいなね。
ほんなこと、母ちゃん情けなか。あの日、あの日、
父ちゃんが酒さえ飲んで帰ってこんかったら、
おまえのごたあ、バカ息子はできとらんとにねえ。
ほんなことが。
待て!待てテツヤ!またタバコば だまって
もって行きよろうがこの子は。ほんなこと はらん立つ。
家の稼業がタバコ屋からちゅうて、この子は
小学校四年の時からタバコの味おぼえて、
中学校一年の時ゃ、おまえ、歯のウラまっくろやなかったか。
まだ判らんとか。母ちゃんが、このタバコ屋を経営するために
どれだけ苦労しようか、血と汗と泪でよごれた女の半生が。
まだわからんとか、このバカ息子は、ほんなこと。アホ!
行ってこい!どこへでも行ってきなさいテツヤ。
おまえのごたあ息子が おらんごとなっても、
母ちゃん、なあもさびしうなか。
死ぬ気で働いてみろ、テツヤ。働いて、働いて、働きぬいて、
遊びたいとか、休みたいとか、そんなことおまえ、
いっぺんでも思うてみろ。そん時ゃ、そん時ゃ、テツヤ、死ね!
それが、それが人間ぞ。それが男ぞ。
おまえも故郷をすてて、花の都へ行くかぎりは
輝く日本の星となって、帰ってこいよ。行ってこい。どこへでも。」
今も聞こえる あの おふくろの声
ぼくに人生を教えてくれた
やさしいおふくろ
|